ジャーナル  小説「やあ! ブルース・ボーイ」について

20210214 夜

 

この後、午後7時から、私のアメブロで、新しい小説「やあ! ブルース・ボーイ」を公開します。前作の「優しい日本のアライグマ育て」よりは短いので、二日に一回のペースで公開していきます。

これは、とある地方の主要都市の公立高校で、進路指導主事をしている中年男の教員の独白のスタイルで書かれています。この男の心には、「一番上」と「一番下」の高校生しか頭にない政治家、役人、教育学者、教育評論家、そして世間の人びとへの反発があり、決して優秀でも荒れてもいない公立高校に勤めている自分に誇りと悩みを持っています。

彼はどうやら、学校の先生になどなるつもりは全くなかったままその仕事についてしまったようで、若い頃から教員を目指して教員になった自分に誇りを持つ教員仲間のスクエアさに、強い違和感も感じています。ただ、同じ仕事についている以上、自分が彼らと本質的に違う存在だと主張するほど、単純でもありません。彼が考えているのは、単純なスクエアさ(世の中の多数派に立つ真面目さ。多くの場合、狭量な排除性を持つ)で、将来を生きる生徒諸君を縛らないでいたいということです。その上で、国公立大学に何人出したかで測られる進路指導主事の自分をしれっと維持しながら、自主的に読み替えて、少しでも現実的に、生徒や教員仲間とともにまともな明日へ向かう力を養おうと思っています。彼はそのキャリアから、他の教員を指導する立場でもあるようです。

さて、どうなるでしょうか。

今度は、前作と全く違う形式と内容です。

ぜひ、お読みいただき、ご意見ください。

 

なお、タイトルは、佐野元春さんの「やあ! ソウルボーイ」のパロディです。大好きな曲なので、すみませんが、タイトルを重ねさせてもらいました。

 

   藤谷蓮次郎

    2021年2月14日