ジャーナル ARB・石橋凌

20210308 夜

 

ARBの「トラブルド・キッズ」に関するエッセイを、今朝、アメブロに載せました。

 

私は、彼らが田舎町の800人規模のホールで開いたライブを、たぶん中学一年生の時に観ています。その時、彼らの最新のアルバムが「トラブル中毒」だったので、会場で買ったのではないかなと記憶します。

新聞配達をしながら暮らしていた坊主頭の中学生が、ARBのライブに行くとはずいぶん不釣り合いな感じですね。けれど、田舎町の町営ホールの主催するライブだったので、ホールの隣にある公民館勤務の知り合いのオジサンが「お前、ロック好きだから、聴くか?」と、あまったチケットを安く売ってくれたんです。私はARBというバンドを「名前くらい聞いたことがあるかな」って感じだったんですけどね。たぶん、オジサンも、ARBについて全く知らなかったんでしょう(笑)。

いざ、会場についたら、雰囲気の怖いこと怖いこと! 不良丸出しの高校生や二十代前半くらいの人たちが、始まるなりステージに押しかけて…。ただ、ほとんどの人が前に押し寄せたので、いがぐり坊主の中学生だった私は、後ろの方でひっそりと観ていることができましたが。

まあ、なんというか、異形の集団に感じました。ドラムの「キース」(たぶん、石橋凌さんが、メンバー紹介の時、「秋田シティのヒーローは?」と歌っていたので、「あれ、この人、秋田市の出身なのかな」と同じ東北の人間として嬉しく感じた記憶があります。)さんという人なんか、スキンヘッドだし。何より、そのごつごつした音の感じが、迫力ありました。

で、帰りしなに、持ち金はたいて買ったLPレコードが「トラブル中毒」。十数年前にCDを買い、今では専らCDを聴いていますが、今でも毎年十回以上聴くアルバムです。怖い思いをしたあのライブの帰り道から、私は彼らが大好きなのです。

とはいえ、あの時のライブも、たぶん800人の会場の半分くらいしかお客さんがいなかった(だから、私は後ろに逃げられたわけです)から、やがて田中一郎さんが抜け、大ブレークとなる前に活動を停止した彼らのことを、寂しく残念に感じていました。

そんな私が、石橋凌の姿を見て歓喜したのが、「Aサインデイズ」です。それまでもいくつかの映画に俳優として出ていることは知っていましたが、この映画は本当に傑作であり、ここに映っている石橋凌を、私は心から「かっこいい」と感じました。本文でも書いたように、この映画については、また別の機会に書きますね。

 

役者としても素晴らしい作品を残した石橋凌さんだけれど、私はやはりロッカー・石橋凌、作詞家・石橋凌に、私は心惹かれます。ピンと来ない方は、ぜひ、動画サイトででも、1980年代の彼らARBの姿を見て下さい。たぶん、「ARB、サイコー! 石橋凌、サイコー!」と叫ぶことになると思います。

今回のアメブロの文章は、大好きな曲について書けてよかったです。

読んでいただけた方、ありがとうございます。

 

さて、明日は、ジュリー・ショーケン5番勝負のラスト、「名曲対決」の先手・ショーケンです。以前に申し上げた通り、「名曲」と言っても、彼らのイメージをある程度決定づけたような代表曲を挙げます。

明日の朝7時半です。よろしくお願いします。

また、今日の夜七時に、小説「やあ! ブルース・ボーイ!」の4の前半を公開します。こちらもぜひお読み下さい。

 

 藤谷蓮次郎

  2021年3月8日